仕事中に暇つぶしに読んだのが、『高学歴ワーキングプア』水月昭道著(光文社新書)です。
かいつまんで言うと、大学院卒という者が増産されていますが、その行き先が保障されておらず、特に文系においては悲惨な状況のようです。
大学の経営上、学生を確保しなければならない事情というものがあるのでしょうが、こうして大量に発生させている「院卒」そのものはだんだん価値がなくなっているものと思います。今では選択さえしなければ誰でも大学に入れる時代。大学卒だからといって決して威張れるものではありません。ましてや多額の資金を費やし院を卒業して、仕事にまともに就けないなんて皮肉としか言いようがありません。
しかし、著者も書かれていますが、院を出て「教育職」に就く、ということはひとまず置いておいて、大学を卒業して数年、数十年経って、もう一度勉強をしたいという人のために院が開放されるならば、その価値もまた見直されるのではないでしょうか?最近はそういう企業も出てきているという話です。
自分なんて、大学時代は遊んでばかり(正確にはバイトばかり)で、決して真面目ではなかったと思います。(ただ、あの4年間というのは決して今生きている上で無駄ではないと思ってます。) 時々「あんなに時間を持て余していたんならもう少し専門の勉強をしておけばよかった」と後悔しています

自分のように、もう一度チャンスをもらえるならば勉強するのに・・なんて思っている人にとっての「院」であるならば、きっと存在価値も再評価されるのではないでしょうか。
・・・偉そうなことを言っていますが、学ぶ意志が少しもない自分は

、旅行の度に電子辞書が不可欠で、アジア旅行の場合は日本語ごり押しという人生を送っています・・。たまにはこういう本でも読んで感化されないと、仕事のやる気はないわ、向上心もないわで、どんどん堕ちていく気がします

テーマ:感想 - ジャンル:本・雑誌
- 2008/03/23(日) 08:48:43|
- 読書
-
| トラックバック:0
-
| コメント:6
昨年末、バンコクに行く飛行機内に持ち込んだのは、宮本輝の「草原の椅子」上、下巻、そしてこの「銀行籠城」(新堂冬樹著)でした。5時間近く、ただ酒を飲んでいるだけというのも時間がもったいないし、酔っ払って到着すると、あとの活動に影響もあるので、よく読書で時間を潰します。それも、メモが必要なような難しい本はダメで、のんびりと読める小説がいいのです。
・・・で、「銀行籠城」から読み始めました・・。
無情で心というものがないと思われる男が、文字通り、銀行に籠城し、中にいた行員、客に服を全部脱ぐように命じます(これは決してわいせつ目的ではありません)。そして、さまざまな命令に背くものは、即刻、銃で撃ち殺します。
・・・これだけでも、ちょっと読むのが嫌になりました・・。自分はあまりこういった類の本は読まないので。で、客の中に老夫婦(?)がいて、たまたまミニチュアダックスを連れて来ていたのに、この事件に巻き込まれてしまっているのです。所々で、この悲劇を理解できず、ちょこちょこ動き回っているダックスが描写されています。
・・・もしも、このダックスを撃ち殺したりするもんならば読むのをやめよう、と思いました。
しかし、犯人は何人も人を撃ちましたが、ダックスは撃ちませんでした。幼少の頃、父親が逮捕され、それが原因でひどい嫌がらせに遭い、唯一の友達だった飼い犬が何者かに焼き殺された過去を持つ犯人。犬には決してひどいことをしませんでした。
それにしても、楽しい旅行の、しかも往路に読むべき本ではなかったのかもしれません
テーマ:小説 - ジャンル:小説・文学
- 2008/03/02(日) 22:03:25|
- 読書
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2
漫画は頻繁に読まないのですが、特定のものは真剣に読んだりもします。一番読むのは小学校時代からずっと「こち亀」でした。で、少女マンガなどは全く目にすることはなかったのですが、例外はさくらももこと鈴木由美子の作品です。
実はこの間、ある場所でふと「くそババアに花束を」という、鈴木由美子作品を読みました。彼女といえば、「白鳥麗子」が大ブームになっていましたが、その他にも面白いものがありました・・が、最近全く忘れていたのです

さて、この作品、ギャグのようで「認知症」がテーマになっている重いものです。突然現れた主人公の厄介な母が、認知症になり進行していくのです。彼女独特の毒やコミカルな部分もふんだんに使いながらも、よく研究されているなと感心しました。昨年認知症の本を読み、少しだけ学んだ自分ですが、もっと分かりやすい状態で読者に考えさせてくれます。
よく、「学校の勉強の好きでないけど、絵を描くのは好きなので漫画家に・・」なんてことを聞きますが、悪いけれど学習の出来ない者は漫画家にはなれるはずもありません。例えばこの鈴木由美子も、「バカ女」をテーマにした作品が多いのですが、かなり研究をされたのだと思います。また、愛読している「こち亀」の作者の秋本治は、何十年も読者を飽きさせないような最新で斬新なネタを集めているのだと思います。「適当に好きな絵でも・・」というような気持ちではとても務まらないことでしょう。
「漫画ばかり読んでいたら馬鹿になる」・・ある意味当たっているかもしれませんが、その漫画を作り出す人に馬鹿はいないと思います。
テーマ:マンガ - ジャンル:本・雑誌
- 2007/12/11(火) 17:21:44|
- 読書
-
| トラックバック:0
-
| コメント:3
久しぶりに読書しました・・今回読んだのは、『受験勉強は役に立つ』和田秀樹著(朝日新聞社)です。
少子化が大きく影響しているのかもしれませんが、選り好みしなければ(そして金さえあれば)誰でも大学に入学できる時代です(もちろん日本)。そんな中、特に私立大学では生徒確保(詰まるところ資金確保?)のため、様々な推薦入学制度を施行しているようです。学力だけでは測れない、スポーツやボランティア活動で活躍した生徒にとって、以前よりもかなり有利なシステムでしょう。そのことに関して別に反対するつもりは無いのですが、こうした推薦入学の枠が広がることは本当に良いことなのでしょうか?
推薦入学ということは、受験のための勉強を大してしなくてもいいということです。もちろん反論はありましょうが、ほぼ事実であると確信しています。自分は頭もあまりよくなかったのですが、家に金もあるわけではなかったので、国立大学にしか行けなくて、何とか合格できる程度には勉強をしてきました。あれは無駄なことだったのでしょうか?
今冷静に考えると、一生懸命勉強して知識を吸収するということはとても大切だったと思います。「どうやれば早く覚えられるのか」、「どうすれば効率よく解けるのか」・・など、その方法を学んだことは、社会に出ても役に立っていると思います。また自制心?というか、「今はこれをすべきではない」等のささやかな忍耐力も身につけられた気がします。
ところが推薦入学で大学に入学する者が大半以上を占める今の世の中、自制心を知らず、知識を生かせる程の知識も無い人間が増大しているのではないでしょうか?
著者の和田先生は受験勉強のことを肯定してくれています。もちろん学歴がすべてではないし、名のある大学出身者がみんな偉いわけでもありません。しかし、一部の道を外れた者の例をわざわざ取り出して、「だから勉強馬鹿は困る」と安易に批判するのも筋違いです。
正規の手段を踏んで,これから受験する皆さん(そんな人はArtie's Pubなど読まないでしょうが

)、今やっていることは絶対に無駄でないので頑張ってね!
・・偉そうに書いてますが、最近全く「努力」というものから縁遠い生活をしている自分です・・。ただ、頑張った人が報われる世の中であって欲しいと思います。
テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌
- 2007/11/17(土) 12:25:34|
- 読書
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2
今回読んだのは、「割り箸はもったいない―食卓からみた森林問題」田中淳夫著(ちくま新書)です。
一時期割り箸の増産が森林を破壊しているということで、その存在に批判が集まり、自分で箸を持ち歩く運動が流行りました。
この本での結論は「割り箸が森林破壊を起こすという声は大袈裟だ」ということです。そのことを具体的な例と数値を挙げて説明しています。ただ、世界的には森林の劣化が問題になっているのも事実であるので、考えるべきことは、森林環境に配慮した木材生産であり、その中で木材を無駄なく使うために割り箸を活かすシステムを作ることだろうと述べられています。
少しだけ安心しました

自分が身近に使っているので・・。しかし、この問題のみならず、最近な環境問題についてはある程度考えなければなりませんね。地球温暖化については恐怖さえ感じます。
ところで、この割り箸問題、自分は格段に関心があったわけではないのですが、愛読している漫画の一つ、秋本治の「こち亀」のどこかで、中川君のセリフに、「本当は廃材を使用しているから無駄ではないのですが・・」みたいなのがあって、それを思い出したので買ったのです

とても読みやすく、分かりやすかったです。適当にしか使っていない割り箸がこんなに奥の深かったものだとは思いませんでした。これも中川君のおかげ??
テーマ:読了本 - ジャンル:本・雑誌
- 2007/06/03(日) 16:51:13|
- 読書
-
| トラックバック:0
-
| コメント:4