本当に超久しぶりに読書たるものをしてみたので、その感想など。
今回読んだのは、

桂望実著、「僕とおじさんの朝ごはん」です。
珍しく休みをもらえた日曜日に書店をぶらぶらし、手に入れた一冊です。
最近の小説(?)って、映画やテレビドラマの原作みたいなのが多くてあまり読もうという気になりません…。
そういう書物を避けながら、この本を選んだのでした。これもいずれはドラマ化?
・・・読みやすくて面白かったです。大してやる気を持って生きているわけではない主人公。この生き方、分かります。この主人公の生き方を変えるのは、腰痛で治療を受けていた場所で知り合った男の子です。この男の子は最終的に星になってしまいますが、主人公が学ぶことは多かったようです。無気力無関心無感動のような主人公に嗚咽させる何かを持つほど大きな存在だったのでしょう。
こういうことって、意外に身近に存在すると思います。家族や職場に思いがなくても、何かのはずみで出くわした場所で自分のことを発見すること。こういう瞬間があるのは幸せなことだと思います。そして自分にとって大切な人ができることって、本当にとても幸運です。血がつながっているから当たり前に繋がりがあるのではないんですよね。繋がりって相手が誰であれ自分の心が作るものだと思います。
・・何度となく入院の経験はありますが、確かにトーストや目玉焼きって出てこなかった。盲点です。またこの小説のアイテム、「薬」は、使用されないことによって、生きることの意味を暗示的に教えてくれたアイテムです。
後半から急に話が展開することってよくありますよね。自分の好きな映画、「さびしんぼう」(大林宣彦監督)も、前半はどうでもいい感じだったのに急にきゅんとする展開となっていました。
久しぶりに書の世界に入った瞬間でした。
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テーマ:読書 - ジャンル:小説・文学
- 2017/12/08(金) 00:58:18|
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