昨年末、バンコクに行く飛行機内に持ち込んだのは、宮本輝の「草原の椅子」上、下巻、そしてこの「銀行籠城」(新堂冬樹著)でした。5時間近く、ただ酒を飲んでいるだけというのも時間がもったいないし、酔っ払って到着すると、あとの活動に影響もあるので、よく読書で時間を潰します。それも、メモが必要なような難しい本はダメで、のんびりと読める小説がいいのです。
・・・で、「銀行籠城」から読み始めました・・。
無情で心というものがないと思われる男が、文字通り、銀行に籠城し、中にいた行員、客に服を全部脱ぐように命じます(これは決してわいせつ目的ではありません)。そして、さまざまな命令に背くものは、即刻、銃で撃ち殺します。
・・・これだけでも、ちょっと読むのが嫌になりました・・。自分はあまりこういった類の本は読まないので。で、客の中に老夫婦(?)がいて、たまたまミニチュアダックスを連れて来ていたのに、この事件に巻き込まれてしまっているのです。所々で、この悲劇を理解できず、ちょこちょこ動き回っているダックスが描写されています。
・・・もしも、このダックスを撃ち殺したりするもんならば読むのをやめよう、と思いました。
しかし、犯人は何人も人を撃ちましたが、ダックスは撃ちませんでした。幼少の頃、父親が逮捕され、それが原因でひどい嫌がらせに遭い、唯一の友達だった飼い犬が何者かに焼き殺された過去を持つ犯人。犬には決してひどいことをしませんでした。
それにしても、楽しい旅行の、しかも往路に読むべき本ではなかったのかもしれません
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テーマ:小説 - ジャンル:小説・文学
- 2008/03/02(日) 22:03:25|
- 読書
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| コメント:2
どうも!
日本人は本を読むことが習慣になっていますが
タイの社会人で本を読む人が少ないのは確かですね。BTS車内でも本を開いている人はほんの僅かです。
- 2008/03/03(月) 10:32:14 |
- URL |
- カウマンガイ #-
- [ 編集]
カウマンガイさん、いらっしゃい!!
そういえばタイでは本屋さんってあまり見なかったような気が・・。自分は昔(学生時代)は、読書が好きだったのですが、最近はあまり読んでなかったので、このArtie's Pubを読書レビューに利用させてもらったりしています。
また寄ってね!
- 2008/03/03(月) 20:20:01 |
- URL |
- artie #-
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