事情か成り行きか『痴呆を生きるということ』(小澤勲著 岩波新書)という本を読みました。周囲に痴呆の人がいるわけではないのですが、なんか頭をハンマーで殴られたような気がしました。アルツハイマー病については「ボケ老人」くらいのイメージしかなかったのですが、人事ではないのです。今、自分は一人暮らしですが、このままずっと独身で、ある日この病気にかかり、自分が自分でいることを忘れてしまうようになったらどうなるのかと考えました。しかしこの本はそういった後ろ向きな考えの類ではなく、前を向いた対処法がしっかりと書かれてあります。ケアする人も並々ならない苦労であると思います。作者の小澤先生は自ら癌に侵されながら、抗がん剤の副作用で動けない時間帯以外は講演等で動き回られているようです。これにも頭が下がります。
最近若年者の自殺がブームのようになっています。お前ら、馬鹿か、と言いたい。死にたきゃ、文科省や学校に手紙を書いたりして世間を騒がせずに死ね。お前らのために何万もの人が迷惑を被っているのだ。こいつらが死のうが死ぬまいが自分には確かに関係ない。しかし人生たった一度。早々と自らを消してしまわなくてもいいじゃないか。楽しいことがきっとある。まだ知らないだろう? 本当の快楽を。
死ぬことを自ら選べない人、あるいは死の淵まで来ていながらも、他人が幸せに生きていくために労を惜しまない人がいるのです。ぜひ、視野を広げて、賢人、先人の知恵を勉強してほしいと心から思います。
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テーマ:オススメ本!! - ジャンル:本・雑誌
- 2006/11/21(火) 18:11:38|
- 読書
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余田さん、いらっしゃい!!
かなり前のブログまで読んでくださって恐縮します・・ありがとうございます。
「認知症の人にいろんなことをしてあげても、どうせ分からないのだから・・」というのは正しくないそうです。やさしくしてもらったことは、きっと心に残っているはずだと小沢先生はおっしゃってました。お母さんを大事にしてあげてくださいね。私の母も癌で苦しんだ時期があって、今は元気ですが、大事にしなければと痛感しています。
いつでも遊びに来てくださいね!待ってます!
- 2007/01/18(木) 20:48:14 |
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